山種美術館 川合玉堂


山種美術館 川合玉堂展


日本画を観に行くのは、初めてかもしれない。かまーは最近日本画展によく足を運んでいるので、私もついていった。
思い入れがないから、先入観なく観ることができて楽しい。紙じゃなくて絹に描くのね、とか、しぶきの白色は生地の色そのままで色は塗ってないのかな、とか。墨の濃淡と、四季折々のはかない彩りが、外の暑さを忘れさせてくれる。縦長の大きな滝の絵の、かつてのマイナスイオンで涼をとる。

明治、大正、昭和と、戦争の時代を生きた川合玉堂。その中にあって、当たり前にあるものや美しいものに目を向け続けてくれたからこそ、今、当時の生活や自然に、絵画の中で出会うことができる。そのつながりの中で、私達も生きているんだなあ。


美術館の中の、「cafe椿」に、いくつかの絵画をモチーフにした和菓子があった。私は兎、かまーは早乙女を注文する。かまーが、上に乗っている白いのは、早乙女の頭に巻いている手ぬぐいを表しているんじゃないかな、という。うんうん、そうかも。銀杏並木とお庭の緑を愛でながら、ほっ。日本画にはしっかり甘い和菓子が合う。