森と湖の国 フィンランド・デザイン


サントリー美術館 森と湖の国 フィンランド・デザイン
自然をモチーフにしたガラス作品が多い。実用品であって、美しく、シンプル。時代を超えた製品を作る、がコンセプトになだけあって、今もよく目にするデザインがたくさんあった。



私はカイ・フランクのタンブラーが大好き。自然の中にありそうなカラフルさが、じんわりしみてくるし、なんといっても光に照らされて落ちる影が美しい。タンブラー本体よりは淡く、輪っかの濃淡ができている。
影も作品の一部だとすると、ライティングや時間によって刻々と変化していくんだなあ。水をいれるか、お酒にするか、並々注ぐのか、ちょっぴりにするか、でも。そこが絵画と工芸品の違うところかな。


ものって不思議。壊れてしまえばそれまでだけど、作った人よりもずっと長生きすることもある。誰かが何かに影響されて作ったものが、その人の死後、他の誰かに影響を与える。ものを大切にすることは、受け継いだ命を大切にすることと等しいのかも。