さをり織り初め


さをり織り』。
四年くらい前はじめてその言葉の響きを聞いた時から、いつかできたらいいな、とふわんとイメージしていた。どんな織物か知りもしないで。今回タイミングが合って、手織工房に電話すると、「どうぞ気楽にきてくださいね。」って。


織り方に決まりがないこと、心のままに織ること。それがさをりなので、今作りたいイメージがあったら、一度それを取っ払ってください、といわれてなんだかほっとする。気ままでいいってとても楽。


たて糸の作り方は、難しくないけど、覚えるまで時間がかかりそう。初めて「あいうえお」を習う感じに似ているんだって。しゅるしゅる糸を束ねていると、布って本当に一本の糸から成っているんだなあと、当たり前のことにいきあたる。よこ糸を織るのはとても簡単で、シャトルを糸の間から左右に滑らせて、パタン。糸を変えながら、楽しみながら、繰り返す。春の花壇みたいな一枚になるといいな。


はじめて教えてくださった方が、さをり織り創始者のお孫さんだったことも、何だかご縁を感じて。ゆるゆると紡ぐ時間が、これからも続きますように。