いとうさんへ おへんじ

ただいまー、奈良に帰ってきたよ。
いとうさんのブログを読んで、じわーんときたのでお返事を書きます。


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初めて会ったのはパルロワさんの蚤の市で、いとうさんはエントランスの脇で寒そうに、踊る大捜査線織田裕二みたいなジャケットを着て、お店番をしていました。大工さんと聞いたし、無口なので初めは男の人かと思ったのでした。


それで2回目のパルロワさんの蚤の市で、「ソノキマイコ=コイズミキョウコくらい素敵な名前です」などとお話をして、貸農園のBeeがぁでん、通称「畑」へ遊びにいくことになりました。

 
大きな木があってそばの坂道を少し下ると、そこが畑の入り口です。
木の下に立ってその場所を見降ろしたとき、緑に囲まれて大人がなにか準備をしたり子供が走り回っていたり。とてつもなくワクワクして、「こんなとこでこんな素敵なことやってるんですか!!」と感動しました。「お、そのちゃんも結構変わってるねえ。」といとうさん。


畑の一番奥の高橋さんの小屋で、丙午珈琲のオオタさんとパンのさだちゃんとチームで畑デビューした後、グリちゃんが土曜日だけオープンしているグリカフェで、時々お菓子を置かせてもらいました。なんでだかイベントの時に、ウクレレを一曲披露したりもしました。


出会ってからしばらくの間、ダンナさんの影が見えなかったので、「いとうさんはシングルマザーなんだ。2人ギャオス(子供)がいるから、『フタコブラクダ』なんだ。お父さん役もしないといけないから男っぽいんだ。」と、誰にも聞けない勝手な妄想を繰り広げたりしました。(注:いとうさんは結婚しています)
そうやってみんなとゆっくりゆっくり仲良くなって、畑はお菓子を販売する場所から、のんびりする場所になっていきました。


「子供がふたりいて、お仕事もして、イベントもみんなの意見まとめて。いとうさん、すごいですね。」といとうさんに言うと、
「子供を育てるのと、やりたいことをやるのは別の話。」
と、静かに、でもぴしっと言いました。
お仕事に対しての思いが伝わってきたし、私はまだもにょもにょ自分のことだけでせいいっぱいなので、恥ずかしい気がしました。


いとうさんがポンプ小屋に工房を移したとき。
グリちゃんのお店が形になっていくとき。
さみしいのと応援したいのとで、ちょこちょこ工房に顔をだしました。


お菓子作りや教室をどうしようか迷っていたとき、引っ越したばかりのポンプ小屋に泊まりにいきました。せっかく行ったのに、家族みんな私をほったらかして疲れて寝てしまったので、「えー?私、なにしにきたん?」とおかしくなりました。
でもいとう家の本能の赴くままみたいな、良く言えば超ナチュラルな生き方が、とても心地よかったのも本当でした。眠いから友達が泊まりにきてるけど寝る。
そしてその次の日に、こんな思いで続けていけないと、お菓子やめます宣言をしたのです。


お菓子を作らなくなっても、畑は居心地のいい場所で癒されました。そんな私を受け入れてくれる人たちがたくさんいます。
なんかちょっと言えば、いとうさんがゆるーく号令をかけて、めいめい動いてするすると形になっていくのが畑の不思議なところです。イベントはどれも楽しかったなあ。


いとうさんが畑に連れて来てくれたおかげで、たくさんたくさん楽しいことがやってきました。いつもワクワクしたこどものころにかえれる場所。
結婚パーティーのとき、ココドリロさんに声をかけてくれてありがとう。きっといとうさんが連れて来てくれると思って言わなかったのでした。ふふふ。
いとうさんのワークショップで作った、土と緑と太陽のモビール「足りてる・・・!廻ってる? FLAG 」。新居でまわっています。
これからもきっと形はかわっていくけれど、目に見えない大切なものはかわらずに。ありがとう、ありがとう。